住宅ローンの返済中に「万が一」というお話です。
ここでは、返済途中で借入者がお亡くなりになったような場合に備えて加入しておく、団体信用生命保険について取り上げていきます。団体信用生命保険は、多くの住宅ローンで加入が条件となっています。
1 団体信用生命保険について
団体信用生命保険とは?
略して「団信」ともよばれるこの保険は、住宅ローンの借入者が返済中に亡くなられた場合や、所定の障害になられた場合、この保険金で住宅ローンを返済する目的でつくられています。
あくまで、住宅ローンの残高を対象とした保険ですので、残っているローン以上に保険金が下りることはありません。
団信の保険料は?
保険料は銀行が負担することが一般的になっています。
三大疾病付など「特約」のついた団信に加入する場合は、その分だけ通常の金利に上乗せされた金利となることが多くあります。
団信に入れない場合は?
団信は所定の健康状態でないと加入できませんので、加入できない方もあります。
多くの住宅ローンで団信加入を条件としていますが、団信に加入できない場合には推定相続人を連帯保証にする、といった内容の住宅ローンもあります。
また、審査の過程で何らかの条件で住宅ローンが組める可能性もありますので、団信に加入できないと、どこの住宅ローンも100%望みがないという訳ではありません。
2 連帯債務者がある時の団信
借入者が1名なら団信も1名の加入となりますが、連帯債務者がある場合には団信の加入形態をよく確認しましょう。
保険金はどうなる?
連帯債務となって借入者が2名の場合、団信の加入方法はいろいろなケースがあります。
主たる債務者だけ加入
主たる債務者だけ加入した場合、主たる債務者に万一のことがあれば、残っているローン全額が保険金で返済されます。逆に、連帯債務者に万一のことがあっても、保険金は下りません。
2人が半々で加入
2人とも団信に加入し半分づつとなる場合、一方に万一のことがあれば、残っているローンの「半分」が保険金で返済されます。もう一方は、残された半分のローンを支払っていくこととなります。
2人が任意の割合で加入
2人とも団信に加入し、任意の割合が付保できる団信があります。仮に7:3で加入すれば、7割付保した方に万一のことがあれば、残っているローンの7割が保険金で返済されます。もう一方は、残された3割のローンを支払っていくこととなります。
2人とも100%で加入
2人とも団信に加入し、2人とも100%の割合となる団信があります。仮にどちらか一方に万一のことがあれば、残っているローン全額が保険金で返済されます。