金利は支払う利息に直結しますので、住宅ローンを選ぶ時の大きな関心事であり、同時に悩みどころでもあります。
住宅ローンの金利にはいくつかのタイプがありますので、ここでは金利タイプごとの大まかな特徴を見ていきたいと思います。
また後半では、その金利を用いた利息の計算方法をについてふれています。計算方法を知らなくても特に問題はありませんので、必要に応じて見てください。
1 住宅ローンの金利タイプ
住宅ローンは色々な金利プランが提供されていますが、大きく分けると固定金利タイプと変動金利タイプになります。
固定金利タイプ
ここでは、ローン最終回まで金利が決まっているものを固定金利とよびます。
フラット35のほか、一般の銀行でも、独自の固定金利商品を取り扱っている場合があります。
固定金利は最初にローン契約する時点で、最終回までの返済額が決まっていますので、フラット35や銀行の金利を比較するには、とても分かりやすいです。
また、将来金利が上がって返済額が増える心配がありません。
現時点では変動金利タイプよりも一般に、高い金利設定がされています。
変動金利タイプ
変動金利は、定められたルールのもとで、一定期間ごとに金利が見直しされていきます。毎月変わるわけでなく、半年に1度とか、1年に1度とか、あらかじめ決められた期間ごとに見直され、そのつど返済額が再計算されます。
固定金利期間選択型
住宅ローンではメジャーな金利タイプに、固定金利選択型があります。2年、3年、5年、7年、10年などの固定期間が選択できます。
基本は「変動金利に一定の固定金利期間が設定できる」という内容です。例えば5年固定を選ぶと、5年間は金利が変わりません。しかしそれ以降の金利は、その時になってみないと分かりませんので、大きく分けると変動の金利タイプです。
銀行やローン商品によって固定期間や固定期間終了後の扱い、選択手数料などに違いがあります。
店頭金利よりも「マイナス●%」といった「優遇措置」も多くの銀行で取り入れらています。「当初優遇」とか「ずっと優遇」などがあり、パッと見ただけでは、銀行ごとの比較がしにくいかも知れません。
借り入れた後の話ですが、特約期間が終わりに近づくと、通常は銀行から「終わりますよ~!」と何らかの通知が来ます。
その時、あらためて特約期間を選択できる商品が多いですが、商品によって特約期間が終わった時の流れに違いがあります。
最初の契約時点で「特約期間が終わった時の流れ」をきちんと理解されておくといいでしょう。
2 そもそも金利とは?
年利率(年利・年率)の表示
住宅ローンの金利は通常「年●%」と表示されています。
これは年利率(年利・年率)での表示であり、1年間で「残高×●%」の利息(利子)がかかるという意味です。
よって、1年間での利息は30万円になります。
実際には月々の返済で「元金」を少しずつ返しますので、もう少し計算が複雑になりますが、基本は上記のとおりです。
月々の利息はいくらになる?
1ヶ月間の利息は「1年間の12分の1」です。
よって、1ヶ月間での利息は25,000円になります。
住宅ローンによって、月の日数を考慮した利息計算をする場合もありますが、2倍も3倍もかけ離れた利息額にはなりませんので、基本は上記の理解でいいと思います。
元利均等返済の計算方法!
住宅ローンで多く利用される「元利均等返済」は、月々の返済額が同じ金額になるよう計算されています。
月々の返済額には「元金と利息」の2つが入っています。
利息の計算は上述した通りですので、あとは元金の返済額がうまく調整されている、ということになります。
さらに詳しく元利均等返済
以下は元利均等返済の実際の計算方法です。
元利均等返済の毎回の返済額(元金+利息)を求める計算式
●借入金額:※1 1円単位で
●利率 :※2 返済に応じた利率(%ではなく数値で)
●返済回数:※3 返済する回数(年数でなくて、回数です)
※2:住宅ローンの場合は毎月返済なので、年利率を12カ月で割った利率が入ります(仮に年3%なら 0.03÷12=0.0025)。
※3:毎月返済の場合、返済期間が10年なら120回、35年なら420回が入ります。
例:3000万円、35年返済、年利率3%の場合
毎月の返済額は、115,455円となりました。
端数の調整方法など、銀行によって違ってくる部分はありますが、基本的にはこれで住宅ローンの月々の返済額が計算できました。