住宅ローンの使い道|資金使途

 

自動車ローンや教育ローンなど、ローンには色々な商品がありますが、その借入金を何に使ってよいのかあらかじめ決められています。
ローンは商品によって審査の基準や借入の条件(金利・担保・保証など)が異なりますので、借入したお金は使い道を守って利用しなくてはいけません。

 

 

1 住宅ローンの使い道

一般的な資金使途

ローンの使い道は「資金使途」ともよばれますが、どこの住宅ローンでも以下のような項目が主だった資金使途になります。

  • 住宅の新築(それに伴う土地の購入)
  • 住宅の増改築
  • 新築建売住宅・中古住宅の購入
  • 新築マンション、中古マンションの購入

住宅ローンはその名の通り「住宅取得に必要な資金」に利用でき、住宅取得とかけ離れたお金の使い方はできません。

 

基本は「自分が住む家」

一般的に住宅ローンは、借入した本人が住む家のためのローンです。例えば最初から賃貸を目的とするような場合には、別な融資を利用しましょう。

 

 自分が住まない住宅は?

ただし、自分が住まなくても自分の親や子が住むための住宅には「フラット35の親族居住用住宅」や、銀行によっては一般の住宅ローンで利用できる場合があります。該当される方は確認してみてください。

また、「自分は離れに住んで世帯は別だが両親が住む母屋を増改築したい」とか、「すぐ近所の実家を建替えておき、将来的に戻りたい」などといった、自分の生活と完全には切れない関係にある住宅の場合、「資金使途」には書いてなくても、一定の条件のもとローンが組める場合もあります。このような場合には、あらかじめ銀行で相談されるといいでしょう。

 ご自身が住まない家のために住宅ローンを組んだ場合には、住宅ローン控除が利用できませんのでご注意を!

 

資金使途の違反?

ところで、住宅ローンで借りたお金を自動車の購入や旅行代金などといった、決められた範囲以外の目的に使用すると「資金使途違反」となります。

しかし「資金使途違反」にならないよう、定められた資金使途に利用することを証明するため、売買契約書や請負契約書などを銀行へ提出しなくてはいけませんので、流れにそって手続きをしていけば、一般的にそれほど気にする必要はありません。

2 商品によって差がある使い道

ひと口に「住宅ローン」といっても、銀行によって商品に差があります。さらに1つの銀行でも複数の住宅ローン商品を扱っていることが多く、それぞれ資金使途に差がある場合があります。

 

諸費用はどこまで借入できる?

住宅を取得するには、建物や敷地といった「家そのもの」以外に、たくさんのお金がかかります。これら諸費用のうち、住宅ローンで支払ってよいものと、そうでないものがあります。

 諸費用をどこまで資金使途に含めて良いのかは、銀行によって、また利用する住宅ローン商品によって大きく違う場合があります。

そのため同じ家を購入するにも、銀行やローン商品の差によって、借入できる金額に差が出ることがあります。

 できるだけ自己資金を使わずに借入金で支払いを希望する場合には、あらかじめ銀行の住宅ローン商品を比較し、どこまでが資金使途として認められているのかを確認しておくといいでしょう。

以下は住宅ローンの種類によっては、支払っても良いとなっている諸費用の例です。ご参考まで!

 住宅ローンによっては、資金使途として認められている諸費用の例
  • 土地や中古住宅・マンション等の仲介手数料・登記費用
  • 中古物件の固定資産税・都市計画税やマンション管理費の分担費用
  • 外溝費(庭や塀、車庫など)
  • 契約書に貼る印紙代(印紙税)
  • 住宅ローンにかかる諸費用(保証料・抵当権設定費用・事務手数料・団信保険料)
  • 冷暖房設備や照明・家電・家具等
  • 火災保険の保険料
  • 引越し費用
  • 不動産取得税 etc

 

住宅ローンで借入できない諸費用には?

住宅ローンで支払うことができない諸費用は、自己資金で支払うか、他の借入金を利用しなくてはいけません。

「住宅諸費用ローン」などの名称で、住宅取得に関連する諸費用を払うための専用ローンを扱っている銀行もあります。必要に応じて確認してみてください。