住宅ローン はじめてガイド|住宅ローンの基礎知識

住宅ローンを新しく組む手続きは、そう何度も経験しません。多くの方にとって人生ではじめての経験かと思います。

住宅ローンとひと口にいっても、現在ではいろいろな商品があります。ローンの選択肢がひろがることは大変良いことですが、反面で色々と比較できるがゆえの選択の難しさも生まれています。

「住宅ローン はじめてガイド」は、はじめて住宅ローン選びを経験される方に向けて「住宅ローンとはどんなもの」という基本的な理解ができる内容にしています。金利や審査など項目はたくさんありますが、ご自身にあった住宅ローン選びにお役立ていただければ幸いです。

 

 このページの目次
  1. 住宅ローンとは?
  2. だれが・いくら借りられる?
  3. 審査がある?
  4. 返済方法は?
  5. 金利は?
  6. 担保とは?
  7. 団体信用生命保険とは?
  8. 保証会社とは?
  9. 諸費用とは?
  10. どこで借りる?
  11. どこで相談できる?

 

1 住宅ローンとは?

住宅ローンとはその名の通り、持ち家を購入したり新築したりするためのローンです。

住宅の新築や増改築、新築マンションや中古マンション、建売住宅や中古住宅の購入などに利用でき、新築するための土地の購入費も含めることができます。

 「住宅ローンの使い道」を詳しく >>

2 だれが・いくら借りられる?

一般的には、住宅ローンを組んで購入した家に住む人で、一定の収入が見込まれる方が借入者になれます。
借入者は1名とは限りません。連帯債務者といって、ご夫婦とも借入者になったり、親子で借入者になることもあります。

 「だれが借りられる」を詳しく >>

住宅ローンには様々な商品がありますが、一般的に5千万円から1億円程度が限度額になっています。1つの銀行でも複数の住宅ローン商品が用意されていることが多く、それぞれに限度額が設定されています。

ただ、これはあくまで商品の限度額ですので、審査の結果によって借入者ごとに借りられる上限額は異なります。

 

住宅取得にともなう諸費用を、どこまで住宅ローンで支払ってよいのかによっても、いくら借りられるかが異なります。
諸費用をどこまで含めてよいかの判断は、銀行によって、また商品によって違う場合があり、同じ住宅を購入するにも、銀行や商品により上限額に差が出ることがあります。

 「諸費用はどこまで借入できる」を詳しく >>

3 審査がある?

銀行の審査を受け、これに通過しなければいけません。住宅ローンの審査は大きく分けて、以下の2つの視点で行われます。

1 最後まで返済がちゃんとできる人?

 年齢の基準
 借入時年齢が●●才以上、完済時年齢が●●才以下の人

 収入の基準
 前年度の年収が●●●万円以上の人 etc

 返済負担率
 収入に占めるローン等の返済額が●●%以内の割合 etc

2 購入する家は、担保として十分な価値がある?

 家を建てるにあたり、関係する法令等が守られているか?

 担保としての不動産価値はあるか?

 担保権(抵当権)が設定できるか?

この他に「団体信用生命保険」へ加入できること、「保証会社の保証」が受けられること、「火災保険に入ること」などが条件となる住宅ローンが一般的です。

 「借りる条件と審査」を詳しく >>

4 返済方法は?

その1 毎月の引き落とし!

通常、借入した銀行にある普通預金口座から、定められた返済額が毎月自動で引き落とされます。
借入者が2名以上いる(連帯債務者がいる)場合であっても、1人の口座から引き落とされます。

その2 元利均等 or 元金均等!

住宅ローンの返済は、毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」が一般的には使用されますが、その他に元金均等という返済方法があります。

その3 年2回のボーナス併用可!

ボーナス併用返済も選択できます。
これは年に2回のボーナス支給を見越し、毎月の返済額に加えて、年に2回上乗せして返済する方法です。「ボーナス分の返済額」は、ローン契約時点であらかじめ決めておきます。

 「返済方法」を詳しく >>

5 金利は?

大きく分けて固定金利と変動金利があります。

固定金利!

固定金利は、最初に設定した金利がローンの最終回まで変わりません。ローン最終回までの返済額がいくらなのか、最初の契約時点で分かります。

「最初の10年間が●●%、11年目以降最終回まで●●%」といった2段階の金利体系も、最初から最後までの金利が決まっているので、固定金利の仲間です。

変動金利!

変動金利は、ローンの途中で金利が変更されます。将来の金利がいくらに変更されるのか、最初の契約時点では分かりません。

3年や5年、10年固定といった固定金利期間選択型も変動金利の仲間です。例えば3年固定では、4年目以降の金利は3年後になってみないと分かりません。

 「金利」を詳しく >>

6 担保とは?

一般的に住宅ローンを組んで購入した、その家と敷地が担保となります。

具体的には、銀行と借入者(担保提供者)で抵当権設定契約を結び、あわせて法務局で抵当権設定の登記を行います。
マンションの場合には、その人が持っている部分が担保となります。抵当権設定契約によって、他の住人に迷惑がかかることはありません。

登記の手続きはどうする?

抵当権設定の登記は、一般的に銀行を通じて司法書士へ依頼します。

銀行で借入シミュレーションを出してもらうと、諸費用に「登記費用」とか「抵当権設定費用」と記載されることがあります。通常これは、司法書士への報酬額や登録免許税を含めた抵当権設定費用の総額が、概算で表示されています。

 「担保」を詳しく >>

7 団体信用生命保険とは?

住宅ローンの借入者が返済途中に死亡または所定の障害となった場合、この保険金で住宅ローンを返済することを目的とした保険です。

多くの住宅ローンで団体信用生命保険への加入が必須となっていますが、所定の健康状態を満たしていないと加入できません。

三大疾病付き、八大疾病付きなどなど、様々な種類の団体信用生命保険が登場しています。

 「団信」を詳しく >>

8 保証会社とは?

簡単にいうと、保証人さんの代わりに借入者の保証を引き受けてくれる会社のことです。

住宅ローンでは個人の保証人をお願いするのでは無く、保証会社にお金を払って保証を引き受けてもらうことが一般的です。この支払うお金が保証料です。

ただし、誰でもお金さえ払えば保証してくれるという訳ではありません。返済に問題がなさそうな人、担保として問題なさそうな住宅を選んで保証を引き受けます。銀行と同じで保証会社も借入者を審査します。

 保証会社の保証が得られても、審査の条件などによっては個人の保証人さんも必要となる場合があります。

 「保証会社/保証人」を詳しく >>

9 諸費用とは?

ひと口に諸費用といっても、住宅を取得するためには色々な諸費用がかかります。ここではその内、住宅ローンを借りると発生する諸費用について取り上げています。

住宅ローンにかかる諸費用

住宅ローンを組むと生じる諸費用は一般的に以下の通りです。

  • 事務手数料・・・銀行等へ支払う手数料です。
  • 保証料・・・保証会社へ支払う、保証を引受けてもらうためのお金です。
  • 登記費用(抵当権設定費用)・・・抵当権を設定するための費用です。
  • 印紙代・・・ローン契約書等に貼る印紙代です。
  • 団体信用生命保険料・・・(※借入者負担がある場合)

住宅ローンによっては、必ずしも上記が全て必要になる訳ではありません。また諸費用は、銀行やローン商品の違いによって、金額が異なる項目があります。

 銀行でローンの試算(シミュレーション)を依頼すると、ざっくりした諸費用の見積もりもしてもらえると思います。

 「家の取得と諸費用」を詳しく >>

10 どこで借りる?

ここでは分かりやすく「銀行」と表現していますが、一般的な銀行の他、ネット銀行、信用金庫、労働金庫、JA、信用組合、生命保険会社など、多くの金融機関で住宅ローンを取り扱っています。他にも公的融資や、お勤め先によっては社内の借入制度を利用できる場合もあります。

どこの住宅ローンが良いのか、というのは一概にいえません。各銀行ともお客さんを獲得するため、日々、ローン商品の改良・開発がなされています。

 「住宅ローンの比較」を詳しく >>

11 どこで相談できる?

大きな金額のローンですので、詳しい方に相談してからと思われる方も多いでしょう。

ハウスメーカーやマンション販売会社では、その地域で利用できる住宅ローンについてしっかり学ばれている担当者の方が多くいらっしゃいます。その住宅を購入することが決定していなくても、ローンの相談にのってもらえる場合が多くあります。

また、金融機関によっては平日の夜や休日に相談ができる「住宅ローン相談会」を開催していて、これも利用できます。もちろん相談会の開催日を待たずとも、ローンセンターや支店窓口で聞くことも可能です。

その他、知りあいに詳しい方があれば相談するのも手ですし、独立されているファイナンシャル・プランナー(ライフプランの専門家)などに相談する方法もあります。